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2023年日本の包装産業出荷統計の概要
公益社団法人日本包装技術協会
Japan Packaging Institute
はじめに
この統計の目的は,わが国で出荷される包装・容器の出荷金額・数量および包装関連機械の生産金額・数量を年別に調べ公表することにより,包装産業の現状と今後の動向を知るための基礎資料に供することにある。
1.包装産業の規模
2023年の包装産業の規模を示す出荷金額と数量の総計は次の通りである。
(1)金額
1 包装・容器出荷金額 | 6兆1,595億円 |
前年6兆0,769億円 前年比101.4% |
2 包装関連機械生産金額 | 5,085億円 |
前年4,886億円 前年比104.1% |
合計(1+2) | 6兆6,680億円 |
前年6兆5,656億円 前年比101.6% |
(2)数量
1 包装・容器出荷数量 | 1,810.2万トン |
前年1,920.7万トン 前年比94.2% |
2 包装関連機械生産数量 | 265.5千台 |
前年271.1千台 前年比97.9% |
2.包装・容器の出荷金額
2019~2023年の出荷金額について、材料別の統計表を表2に示した。
2011年の東日本大震災の影響からの経済回復以降、金額・数量ともに、ほぼ横ばい状態で推移していたが、2022年に出荷数量が前年割れにも関わらず出荷金額が増加するという現象になり、2023年もその傾向が継続、他産業と同様に、より価格(単価)が上昇したようである。イスラエルのガザ戦争など世界情勢の不安定化が加速、新型コロナ特需の終焉や、日本の総人口減少や高齢化、原材料・エネルギー価格の上昇、更なる円安など、さまざまな要因が重なった結果であり、2024年以降も本傾向が継続する可能性が高くなると予測される。原材料の構成比は、紙・板紙製品価格の上昇がみられ、約2%の増加となっている。
3.包装・容器の出荷数量
2019年~2023年の出荷数量について、材料別の統計表を表3に示した。
2023年の出荷数量は、昨年に続き、前年より大幅な減少となった。構成毎でみると、2022年はプラスチック製品以外のシェア増加が見られたが、2023年は、紙・板紙製品が若干減少したものの、ほぼ同様の構成比となった。
〈付記〉
- この統計は,経産省他官庁統計,日銀統計,包装産業関連諸団体統計および個別企業情報などを基にしてまとめたものである。
- この統計は,わが国で出荷された包装・容器および包装関連機械についてまとめたものである。なお,輸入原材料は,この統計に含まれるが,最終形態(包装・容器)で輸入されたものは含まれていない。
※ 包装機械、包装材料・容器の出荷統計など詳細については「包装技術」7月号に掲載しております。