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JAPAN  PACKAGING  CONTEST 2023 入賞作品一覧

包装技術賞

テクニカル包装賞

『吸湿くんEX』

『吸湿くんEX』

  • 丸東産業(株)

独自の吸湿フィルムである【吸湿くん】を、1g/m2~2g/m2まで内容物の特性に応じて吸湿能力を使い分けることができるようにした《吸湿くんEX》を開発した。今まで課題であった包装形態上、乾燥剤を入れたくても入れられなかった商品に吸湿能力をもたせることを可能とした。これは個包装の粉末状の健康食品等の賞味期限や電子部品等の品質保持期限の延長を実現し、内容物をより良い状態で流通させることを可能とした。

『超軽量アルミ飲料缶~缶底から環境貢献~』

『超軽量アルミ飲料缶~缶底から環境貢献~』

  • 東洋製罐(株)

アルミ2ピース缶の軽量化手法として、従来技術よりも飛躍的に缶底強度が高くなるCBR“Compression Bottom Reform”を開発し、大幅な軽量化を可能とした。CBRでは従来よりも剛性の高い缶底形状を実現できるため、缶内圧上昇に対する耐圧強度、落下時の耐衝撃性の向上が図ることができる。CBRは缶内面からの圧縮加工であることから、従来よりもリフォーム部のアルミを厚肉化する事ができる。これら効果より耐圧強度は従来比28%向上するため、缶底部の重量を20%も軽量化することができ、これまでにない元板厚のゲージダウンが実現できる。350ml缶では世界最薄仕様となる0.220mm材でアルミ重量が9.9gの適用が可能となる。

『ベネフィークリュクスクリーム スパチュラ自立格納容器』

『ベネフィークリュクスクリーム スパチュラ自立格納容器』

  • (株)資生堂
  • (株)吉野工業所

化粧クリームにおいて、中味を衛生的に適量取り出すスパチュラの使用所作(取り出す操作)を最大限にスムーズにするために、蓋をあけた外環にスパチュラを挿入し、すぐにつまみ取れる位置に配置した。また、スパチュラの先端は5mm飛び出させて配置することで、爪の長い方でも簡単につまむことができるようにし、5mm飛び出した状態でも蓋が閉められるように、新規構造を採用した。サイズも高級感を損なわないように最小限に収めることに成功した。

『ビール仕込粕由来ヘミセルロース混合セルロースシートのブリスター包装』

『ビール仕込粕由来ヘミセルロース混合セルロースシートのブリスター包装』

  • (株)ファンケル
  • キリンホールディングス(株)
  • (株)事業革新パートナーズ

ファンケルのパウダーファンデーションのコンパクトケースのレフィル製品において、プラスチック・CO2排出量の削減を目指し、セルロースを使用したブリスター包装を検討した。キリンホールディングス(株)・(株)事業革新パートナーズの協力を得て開発を行い、一番搾り製造時の副産物であるビール仕込粕から抽出したヘミセルロースをセルロースに混合した結果、流動性が高く加工性が向上したシートの製造条件を見いだすことができ、国内で初めてビール仕込粕から植物由来のレフィル用ブリスター包装の製品化に成功した。

『添文電子化対応 アルミチューブ1本入カートン』

『添文電子化対応 アルミチューブ1本入カートン』

  • 丸金印刷(株)
  • 日東メディック(株)

従来のアルミチューブ1本入りカートンは、添付文書が緩衝材の役目を果たしてきたが、添付文書の同梱を無くしても保護性を維持できるようなカートンを開発した。保護性を維持しつつも最小限の調整で従来のカートナーで対応させること、コストが大幅に上がらない設計を目指した。サイドフラップ内側に折り曲げた時に仕切りがカートン内部に向かって膨らみ(湾曲し)、アルミチューブを優しく保護する。カートナーでアルミチューブをカートンに挿入する時、仕切りは完全に膨らんでいない状態の為、邪魔にならない。フタを完全に閉じた時、仕切りは完全に膨らみ、アルミチューブをしっかりと保護する。

『エレベータ部品木箱の段ボール化』

『エレベータ部品木箱の段ボール化』

  • ロジスティード(株)

エレベータの部品用の包装で、従来仕様では専用のスカシ木箱と内部パッキンを用いて包装していた。しかし製品毎に専用木箱を作成する工数削減の為、段ボールによる共用の包装材の開発に取り組んだ。この結果、①段ボール化により約43%のCO2排出量低減、②段ボール共用化により個別の包装材作成が不要となり約50%の包装作業工数の削減、③テープ留め封函方法への変更により、約20%の廃棄作業工数の削減ができた。

『衝撃吸収機能を備えた人造大理石カウンター包装』

『衝撃吸収機能を備えた人造大理石カウンター包装』

  • TOTO(株)

公共トイレ等の人造大理石カウンター(以下、カウンター)の包装は、カウンターを保持・安定させる包装材(以下、支持台)を包装箱底面に配置している。この支持台は強固でカウンターに対し優れた支持力を発揮するが、外部からの衝撃が直接カウンターに伝わり易く、小さな衝撃でもカウンターが破損しやすい。そこで支持台を改良し、支持台のつなぎ合わせ面に三角形の切り欠き穴を施した。これにより、つなぎ合わせ面の硬い部分がなくなり、包装箱が受ける衝撃を吸収する構造となった。

適正包装賞

『糊貼りしないパッケージ』

『糊貼りしないパッケージ』

  • 富山スガキ(株)
  • 鋭興(株)

環境にやさしいパッケージの一つの形態として、製造工程の一つである「糊貼り」をせずに箱にできるパッケージを開発した。糊貼りされていないブランク状態で供給され、メーカーで罫線を折りフタを差し込んで箱にする。上下のフタを開ければ箱を広げられるので、裏面は説明文書やプロモーション情報等に使うこともできる。箱の正面部分は、紙を折り返して二重にすることで湾曲による隙間を抑えている。また、折り返した紙の裏面が一部見えるようにして、デザイン的な特徴も持たせている。

『紙を主原料としたスナック用包装フィルム』

『紙を主原料としたスナック用包装フィルム』

  • カルビー(株)
  • 東ソー(株)
  • 三和工業(株)

耐油性とバリア性フィルムとの接着性を兼ね備え、かつ高速充填性に優れる新規PEをシール層に用い、印刷基材に紙を使用することで、スナック包装のプラスチック使用量削減を実現。シール層については、現行のPE/PPフィルムからなる2層を新規PE1層とすることでシール層厚みを60%削減。紙とアルミ蒸着PETフィルム間のラミネート樹脂には屈曲性と蒸着層との接着性に優れる超低密度PEを使用することで、高速縦ピロー包装機での製袋・充填工程で生じるアルミ蒸着層の蒸着膜割れを抑制し、従来プラスチックフィルムと同等のバリア性を維持した。

『モーラスⓇテープ20mg/モーラスⓇテープL40mg の包装袋に、医療用医薬品初のリサイクルPET80%を採用』

『モーラス®テープ20mg/モーラス®テープL40mgの包装袋に、医療用医薬品初のリサイクルPET80%を採用』

  • 久光製薬(株)

外用鎮痛消炎剤であるモーラス®テープ20mg/モーラス®テープL40mgの包装袋において、医療用医薬品初のリサイクルPET80%を採用した。材質構成を変更し、包装袋の厚みを薄くすることで、プラスチックの使用量を15.2%減少させる。従来品に使用していたPETと比較し、変更品のリサイクルPET80%では、CO2を24%削減する効果があると見込んでいる。包装袋に使用する白インキをバイオマス10%に変更することで、気候変動問題等に寄与する。商品品質については、従来品と同等の結果を得た。

『ラベル台紙の水平リサイクル『資源循環プロジェクト』の医薬品包装への初適用』

『ラベル台紙の水平リサイクル『資源循環プロジェクト』の医薬品包装への初適用』

  • シオノギファーマ(株)
  • 日榮新化(株)
  • 東洋紡(株)
  • (株)トッパンインフォメディア
  • 三井物産ケミカル(株)

『資源循環プロジェクト』は、“ラベル台紙”をマテリアルリサイクルが可能なPETフィルムに切り替えることで、回収後にもう一度ラベル台紙の原材料の一部として使用する“水平リサイクル”を推進し、台紙の廃棄を0(ゼロ)にすることを目的とした取り組みである。2022年4月より、サプライチェーン上の5社(東洋紡、日榮新化、トッパンインフォメディア、三井物産ケミカル、シオノギファーマ)共同で実証実験を開始した。シオノギファーマは実生産規模において、生産ラインの設備テストや品質評価を進め、2023年3月よりシオノギファーマで生産する注射剤のアンプル用ラベルに初めて適用し、使用済みラベル台紙の回収を開始した。

『ナチュラルズ by アクアフレッシュ ハミガキ』

『ナチュラルズ by アクアフレッシュ ハミガキ』

  • グラクソ・スミスクライン・コンシューマー・ヘルスケア・ジャパン(株)

このハミガキチューブ〈チューブ単体〉は、欧州でのリサイクル認証のスタンダードであるRecyClassが定めたリサイクル適性試験に合格しており、欧州では適性試験に合格したチューブは、「リサイクルが可能なハミガキチューブ」として、広く展開されている。

チューブとして、ポリエチレンを主成分〈95%以上〉とする素材、Recyclassに合致した素材を採用するとともに、製造方法を工夫することによって、チューブラミネートの厚みを従来よりも薄くすることを可能とし、従来品と比較して約10%のプラスチック削減を実現した。

『ソフラン アロマリッチ』

『ソフラン アロマリッチ』

  • ライオン(株)

資源循環型社会の実現に向けて、ソフランアロマリッチのパッケージ開発を行った。本体ボトルでは、PCR材である再生PEを活用することにより、石油由来プラスチックの使用量を約60%削減した。キャップは、小型・軽量化により、使用プラスチック量を約35%削減した。具体的には吐出口の液溢れ防止構造を新たに開発し、さらに嵌合部の形状変更による径の縮小化、ねじ巻き数減などの変更も行った。詰め替えパウチでは、特定事業者で排出されるフィルムを回収して得られた再生PEを活用し、石油由来プラスチック使用量を約10%削減した。

『かみプチ』

『かみプチ』

  • 川上産業(株)

世界的な脱プラの機運が高まっており、弊社の気泡緩衝材「プチプチ®」も例外ではない。そこでプラスチック製プチプチを別素材(紙100%)で製造することに挑戦し、環境への配慮、海洋プラスチックごみ問題への対応として、また地域・地球のためSDGsへの取り組みから、リサイクル可能な紙を使用した緩衝封筒を開発した。すべてが紙素材でリサイクル可能である。

『みつばトレー才数削減提案』

『みつばトレー才数削減提案』

  • 水郷つくば農業協同組合
  • 森紙業グループ

大幅な資材価格高騰の抑制策として、包装機能は現状維持しつつ、大幅な形状改良により価格を抑える工夫をした。既存の箱組みと変わりない為、生産者様(使用する側)に抵抗が無い事、長さ面の差し込み位置の改良により袋が外に飛び出さない事、中身は軽量物になり輸送上は現行品同様、問題の無い事が確認できた。この結果、長さ面の折り込み形状を変更して才数削減約21%減少に成功した。

『VlogカメラZV-E1の環境対応パッケージ』

『VlogカメラZV-E1の環境対応パッケージ』

  • ソニーグローバルマニュファクチャリング&オペレーションズ(株)
  • ソニーグループ(株)
  • レンゴー(株)
  • 日本紙パルプ商事(株)
  • 富士共和製紙(株)

環境問題への取り組みの加速を目指し、脱プラスチックだけではなくカートンの小型軽量化やインク使用量削減に取り組んだ。同梱品の最少化や取説のサイズ変更によるカートンの小型化により、従来機種比23%小型化と17%軽量化、輸送時のCO2排出量17%削減を実現、また独自の紙素材「オリジナルブレンドマテリアル」を使用した段ボールを新たに開発し、本製品に初導入した。さらにカートンのデザインをシンプルにし、インクの使用量を従来機種比97%削減した。

包装アイデア賞

『森永はぐくみ液体ミルク エコらくパウチ』

『森永はぐくみ液体ミルク エコらくパウチ』

  • 藤森工業(株)
  • 森永乳業(株)

液体ミルクにおいて“もっと育児がらくになる”をコンセプトに、これまでにないパウチタイプの製品を開発した。既存の缶や紙パックの容器はかさばって持ち運びにくく、飲み残しも生じやすい課題があった。スリムなパウチ容器とすることで小さなお子さまでも飲み残しのない容量とし、使用後のごみ捨ても簡単、開封性やスムーズに注ぎ出せる形状にも配慮して設計した。外出時や夜間などにも手軽に利用でき、省スペースで長期保存が可能なため備蓄用としても活用できる。

『チョコボールでっかいパック〈ピーナッツ〉網点ギミックパッケージ』

『チョコボールでっかいパック〈ピーナッツ〉網点ギミックパッケージ』

  • 森永製菓(株)
  • 凸版印刷(株)

チョコボールブランドの独自価値である「ワクワク感」「楽しさ」を付与することで、親子や友人間でのコミュニケーションを活性化させるとともに、子供の想像力を掻き立て、子供の知育に繋がる企画を目指した。「デザイン網点」の技術を活用し、スマートフォンのカメラで裏面のイラストを拡大して、網点の中に隠された英単語を並べると「Open this box from the bottom」(箱の底をあけてみて)というキョロちゃんからのメッセージが完成する。そのメッセージを辿っていくと、箱底部のフラップに印刷されている隠れキョロちゃんを見つけることができる。

『ビオレ UV アクリッチ アクアプロテクトミスト』

『ビオレ UV アクリッチ アクアプロテクトミスト』

  • 花王(株)

いつでも・どこでも全身に気持ちよく使えるミストタイプの日やけ止めを開発した。ふんわりとしたミスト状の日焼け止め剤を広範囲に均一に塗布できるノンガスポンプスプレーを開発することで、従来のガスを用いた噴霧容器製品で必要なガス抜きが不要となり廃棄性が向上した。髪から足まで全身への使用を想定し、逆さにしても使用可能な機能を搭載しており、使い勝手の良さを追求した。さらに、日やけ止め市場において日本初となる、つけかえ用商品もラインアップし、プラスチック使用量の削減にも取り組んだ。

『替芯ユニ詰替用/替芯ユニ メタルケース』

『替芯ユニ詰替用/替芯ユニ メタルケース』

  • 三菱鉛筆(株)
  • レンゴー(株)

ユニ詰替用は、シャープ芯を約4ケース分収納するケースとなっており、封緘シールを一枚ずつ剥がして、詰替え用パッケージから直接シャープ芯を取り出すことで、本体ケースへ手軽に詰替えることができる。これにより、空になったケースを捨てることなく、繰り返し使うことが可能になった。ユニメタルケースは、シャープ芯がなくなっても、ユニ詰替用を買い補充することで、愛着を持って長く繰り返し使うことができる。

『抜きカスを裏返して同一形状の固定材を作る』

『抜きカスを裏返して同一形状の固定材を作る』

  • (株)生出

円筒形の製品を輸送する際の固定材である。ワンウェイ用途でコストが重視されたため、形状はシンプルで、発泡ポリエチレンに製品形状の円を抜いたものとした。プレスで生じる抜きカス面積が全体の約60%を占めたが、その抜きカス形状を工夫し、同一形状の緩衝材をもう1セット取ることができた。本来1セットしか取れない材料から2セットが取れたことで廃棄部分は21%と大幅に減り、環境負荷低減にも大きく貢献することができた。

パッケージデザイン賞

『土山一晩ほうじ』

『土山一晩ほうじ』

  • (株)エイトブランディングデザイン

産地の知名度を上げ、未来に茶畑を残すプロジェクトとして産地一体となり「土山一晩ほうじ」を開発した。茶の特長をパッケージでも表現し、店頭での産地ブランドの認知を目指した。

商品パッケージの中心に大きくロゴを配し、ブランドを印象づけるデザインとした。ロゴマークは「一晩寝かせてから焙煎する」という土山一晩ほうじの特長を表現している。ティーバッグ商品は、サイコロ型にする事で店頭で重ねて陳列しやすい形状にしており、リーフは、利便性を考慮したジッパー袋となっている。異なる包装でもデザインの印象が一定になるように配慮した。

『デコルテ リポソーム アドバンスト リペアセラム』

『デコルテ リポソーム アドバンスト リペアセラム』

  • (株)コーセー
  • (株)吉野工業所
  • 興亜硝子(株)
  • 朝日印刷(株)

デコルテ リポソームは1992年に誕生した(株)コーセーの最高峰の技術であるリポソーム(1滴の中に1兆個の美肌カプセルを内包させる)を応用した美容液で、30年の時を経て中身と共にパッケージをリニューアル。現代の市場における価値観と、地球環境に寄り添ったデザインを創造した。

デザインの表現の根幹となる部分(形態の骨格やカラーリング)は先代を踏襲しつつ中身の核となる技術であるリポソームを象徴的に造形表現し、現代の価値観に相応しいモダンで上質な佇まいを体現している。肉厚成型のキャップは全てバイオマスPETを採用、ボトルは製品の価値観と地球環境への対応の双方のバランスを検討した上で、ガラスかバイオマスPETのいずれかを採用する仕様とした。

『イグニス サニーサワー ジューシージェル』

『イグニス サニーサワー ジューシージェル』

  • (株)アルビオン
  • (株)高圧化工
  • 統一印刷(株)

涼やかですこやかな肌へみちびく夏のスペシャルケアを発売し、顧客満足度を高めるために開発された、薬用美容液。みずみずしくコロンとしたもぎたての様な果実をイメージしながらも、置いたときの安定感や手の中での納まりの良さ、持ちやすさなど、可愛らしさだけでなく使用性も追求した。丸みのある形状の中で、安定感を保つために角度の調整を何度も重ね、1度でも変わると倒れてしまう絶妙な角度を見つけ、バランスよく安定感のある形状を再現した。スクイズ性を高めるためにエラストマーを入れて、押しやすさにもこだわった。また葉の形状のセーフティシールにすることで、更に果物感を演出した。

『BAUM アロマティック ハンド クリーム ラミネートチューブ』

『BAUM アロマティック ハンド クリーム ラミネートチューブ』

  • (株)資生堂
  • 大日本印刷(株)

“樹木の恵み”に着目したスキン&マインドブランド、BAUMハンドクリームのリニューアル品。資生堂のR&D理念「DYNAMIC HARMONY」(一見正反対に見える価値や両立するのが難しい価値の調和を取って融合させ、今までにない全く新しい美を創造する)を体現しており、Premium/Sustainabilityを両立している。クラフト紙を生かした質感・デザインで、サステナブルな価値創出に貢献。FSC認証紙とバイオマスプラスチックを使用したラミネートチューブであり、石油由来プラスチックの使用量とCO2排出量削減に寄与している。使い勝手(コシ感)や耐内容物性は既存のラミネートチューブと同等の性能を保持している。

『リプトン アドベントカレンダー 24袋』

『リプトン アドベントカレンダー 24袋』

  • エカテラ・ジャパン(株)
  • 凸版印刷(株)

12種類×2袋、合計24日分の紅茶やハーブティーをセットし、クリスマスまでの24日間、日々違うおいしさを発見し楽しんでいただくアドベントカレンダーパッケージを開発した。配送段ボールを使用せず化粧箱で配送できるポストインサイズにし、資材削減と再配達のロス低減を実現したサステナブルなパッケージ。カレンダー部をめくると、ティーバッグが浮き上がり取り出しやすくなる構造。壁にかけることで、飲みたい時に容易に手を伸ばせるアクセス性を付与している。

『パルピーi J』

『パルピーi J』

  • 大石産業(株)

パルプモウルドの鶏卵個装容器「パルピー」は100%古紙でできている。従来、パルプモウルドへの印刷は、オフセット印刷で、4色までの制限もあり、また写真等は印刷できず、ラベルを貼る生産者もいたため、インクジェット印刷でラベル同等の美粧性を得られる検討をした。この結果、多様な色の印刷が可能となり、デザイン性や高級感の付加価値の付与が可能となり、また印版が不要なため、デザイン変更も容易になった。

『poiq package』

『poiq package』

  • ソニーグループ(株)
  • ソニーグローバルマニュファクチャリング&オペレーションズ(株)
  • (株)フェニックスエンジニアリング

人とロボットの共生社会の実現を目指し、主に対話を通じてユーザーを理解しながら成長する新型エンタテインメントロボット“poiq”(ポイック)のためのパッケージ。環境配慮、輸送、展示、ロボットと同期間使用することを前提にした機能性まで、求められる要素を全て網羅した。環境負荷低減を目的に「PET単一素材」パッケージを目指し、多様な素材変化表現に挑戦した。

アクセシブルデザイン包装賞

『PERFECT VITAMIN 1日分のビタミンゼリー』

『PERFECT VITAMIN 1日分のビタミンゼリー』

  • ハウス食品グループ本社(株)
  • ハウスウェルネスフーズ(株)
  • 大日本印刷(株)
  • (株)CSIジャパン

ゼリー飲料用スパウト付きパウチで、サイズアップすることなく、誰でも握りやすく開けやすいキャップを開発した。『HDPE』と『エラストマー』の2種類の材料からなる2色成形のキャップであり、ゴムに似たエラストマー素材を使用することで握った際のグリップがよく、滑りにくい。キャップ本体形状・バンド構造の工夫により開栓トルクの低減を実現し、特に力の弱い人でも開けやすい設計となっている。市場として白キャップが多い中、1つのキャップで2色(白/緑)であるため、店頭でも目立ちやすい。

『ザバスコンパクトプロテインシェイカー350mL』

『ザバスコンパクトプロテインシェイカー350mL』

  • (株)明治
  • 凸版印刷(株)

粉末プロテインのユーザーのニーズ(サイズ感・見た目の印象)を満たす、手の小さい人でも容易に取り扱えるシェイカーの開発を目指した。日本人の手の寸法データから持ちやすさ、振りやすさといった使用性、および洗浄時の手の入れやすさを考慮した寸法設計とした。また、中央を楕円状にくびらせた形状とすることで、これらの機能を両立させた設計を実現した。撹拌後の液垂れを防止するため、キャップの中央に向けて傾斜を付与した形状とし、天面への液体付着を大幅に軽減した。

『おまかせ野菜漬の素シェルフレディパッケージ(輸送兼陳列箱)』

『おまかせ野菜漬の素シェルフレディパッケージ(輸送兼陳列箱)』

  • オタフクソース(株)
  • 王子コンテナー(株)

店頭陳列作業の負担軽減のため、開封作業が簡単で、様々な陳列方法に対応できる段ボールケースを開発した。この結果、①天面のみの開閉で空ケースを下段陳列台として利用、②天面・長側面開放サイドを残すことで安定したスタッキング陳列、③全てのジッパーを切り離すことで短側面を正面に向け、省スペースでの陳列、が可能となった。また、カットテープを廃止しプラスチック使用量を削減、作業工数も改善した。

『らくらく施工アシスト付包装』

『らくらく施工アシスト付包装』

  • TOTO(株)

壁掛け便器であるが重量製品で自立できない、施工時に持てない、便器で荷重を受けることができないといった課題があった。そこで底の部材構造を見直し横倒れ防止機能により自立させ、かつ底抜け防止の為、形状を工夫し、重さを分散させた。さらに便器が包装材に乗った状態で、便器の固定穴と壁面の固定ボルトの高さが合うようにし、施工時に位置決め、固定をアシストする機能を持つ包装材を実現。保管時に圧縮荷重を担う支柱部材は、角部の多い構造とし強度を向上させた。

ロジスティクス賞

『捨てない包装 ~新しい価値に3度生まれ変わる宅配包装~』

『捨てない包装 ~新しい価値に3度生まれ変わる宅配包装~』

  • (株)ジャパンフラワーコーポレーション
  • サクラパックス(株)

定期的にお花を届けるサービス「サブスクリプション」において、「ただ捨てられない包装」「宅配後も活用いただける包装」を目指し、開発に取り組んだ。宅配時はメール便としての機能を持ち、開封後は花瓶形態(350㎖のペットボトル等を内蔵)・バッグ形態・ドライフラワーカバー形態の3用途に展開できる。包装材料には、花を再利用してつくられたライナを使用した段ボールを採用している。花瓶とバッグの形態変化に要する時間は約30秒であり、カッターやテープ等を必要としない構造となっている。

『繁忙期補充用番重の開発』

『繁忙期補充用番重の開発』

  • (株)ロック・フィールド
  • 王子コンテナー(株)

「惣菜用プラスチック製番重」は 通期、通い箱として運用しているが、年末年始繁忙期に不足するため、補填として段ボール製番重を併用している。この番重に ①繁忙期終了後の廃棄性を考慮した2種類の折畳みロック機構、②一人でも組立できる仮止め機構、③プラ製番重との長距離併用運搬でき得る強度性 の3点を付加、開発した。

『繰返し緩衝性を向上させた紙製包装』

『繰返し緩衝性を向上させた紙製包装』

  • 京セラドキュメントソリューションズ(株)

中高速カラーA4プリンターの包装は、全仕向に対して紙製緩衝材の採用を検討する方針であるが、課題として繰返し緩衝性があった。紙製緩衝材は、発泡緩衝材と異なり復元力がない為、複数回の衝撃が加わる事で緩衝性が低下する。そこで段ボール緩衝材内には支え形状を、パルプモールドには倒れ折れの発生しづらい形状を採用する事で、繰返し緩衝性を向上させ、全仕向の紙製包装の採用を実現した。

『コンタミレス プラダン容器』

『コンタミレス プラダン容器』

  • 山陽パッケージシステム(株)

物流用の通い箱としてプラダン容器が多く使われているが、内部に埃・塵埃が侵入する問題があった。埃等侵入の原因は、容器を積み重ねた際にできる隙間であり、埃等の進入防止製品もいくつかあるが、コストや作業面で課題があった。そこでフレームとコーナーの段差を解消し、容器を積み重ねた際の隙間をほぼ0(ゼロ)mmにしたフレームとコーナーを開発した。従来容器のフレーム&コーナーは改良品に交換が可能で、積み重ね使用も可能である。

『畳んで簡単!!自動車モータ部品用フレキシブルパット』

『畳んで簡単!!自動車モータ部品用フレキシブルパット』

  • (株)デンソー モータ製造部
  • 中央紙器工業(株)

昨今の物価高騰による資材コスト上昇に対応するため、出荷数量の多い製品を対象に、製品を簡単に梱包できるオール段ボール製の仕切りと輸送梱包箱を開発した。仕切りに罫線を入れることによってフレキシブルな梱包を実現。それにより7種類の製品を2種類の包装材で汎用可能にした。さらに従来と比較し、客先での組み立て工数、および製品梱包工数の削減により、トータルコストダウンを実現した仕様である。